サファイア・マン《緻密な男編》〔50〕十月から小豆色の制服に替わりその制服を身につけたキャロルはオーナーに午前四時過ぎ昨日謝ります。検品のことではご迷惑かけて申し訳ありません。オーナーはこれからしっかりやって下さればいいのです、それより新しい制服どうでしたか?はい!ちょうどいいです。良かったです、11号では大きいのでは?と心配していたんですが・・・なんという優しさ、広大なこころ。女性よりも男性が母性本能が強いし、子供に対する愛情も高いと記しましたが、どうも男性の勝利のようですね?女性陣はあることないこと、次から次に申し述べて、それを仲間に伝えていくのに忙しいというのに、このオーナーのこころの恰幅に驚かされる・・・。それに6時の君には言いそびれてしまったのは、エッセイストだという身分にですが、エッセーストとは言いませんからやはりエッセイが正しいのでしょう。6時の君はキャロルに会うたびに、どんな失敗を最近やらかしました?って訊いてくるんです。それで、付録を間違って括りつけようとした話をしたんです。二個来た付録は別の雑誌の付録で、それをこれなんじゃないですか?と予想で述べた失敗・・・。ヤラカスの王者はキャロルで、それはカスという意味。ヤラカスでも他に貸しを作るようなら、その時点ですでに実力あるという証明かなあって。