ルビー・ウーマン《復讐の館編》〔113〕あの新越谷のKALDIを覗いてのキャロルの第一声は何だったと思いますか?この大量の商品群を知らないまま、人生を終わりたくないっていう思い、すなわちやる気でした。自分はニッポンという狭い国の暗いキッチンだけでそれがすべてだと思い、死んでいくのだけは御免被りたいな?ってとこの激しい反発。これは前日の事件が尾を引いていたのです。スターバックスがそのビル階上にあって、前日はなけなしのお金をはたいて入店。ドーナツとコーヒーでその店の風情度を観察していたのです。カウンターの最高場所を陣取る。しかしせきばかりするビジネスマンに雰囲気を殺がれてしまいます。最高の店なのに顧客が貶めている。病気かもしれないから可哀想、そっとしておこう、優しいこちらの気持ち逆撫でするように鼻をかむんです。強烈な生理音にキャロルの脳天のくす玉は割れてしまう・・・そっと退店します。店の誰も悪くない、クレームつけようがないんです。キャロルはその翌日ということもあって、階上へいくエレバーターに乗り損ねています。KALDI前では小カップを利用しての無料のコーヒー振る舞いが行われていたんです。買わないのにもらっていいの?善良なキャロルのこころが揺れますが向こうはこの手にしっかり紙コップを渡して来ます。