サファイア・マン《面白い男編》〔37〕あの漫画ジャリンコチエのお父さんの様なマエダンの風貌。確かに川谷拓三にも似てたし見ようによっては菅原文太にも。岩谷テンホーさんの漫画にもそれらしき銀行強盗が出ててキャロルは笑い転げました。そのとき立ち読みだったけど、コンビニで新聞漫画立ち読みなんて酷いって自分を諌めます。ゴールデン思案橋はキャロルの憧れの一才上の女子が一時期勤めていました。キャロル十代時、ヒガナガのOKレストランで一緒にバイトしていた女性です。だからどんな料理が美味しいかすぐにわかるし、コーヒーも抜群だった。このアメリカ的に広い店内を隈なくウエイトレスは歩かないといけない。料理はすべて美味しくて、特にゴールデンランチがゴージャスで決して安くはないが味で納得させていました。当時周辺は、ゆうき寿司、ステーキオカノ、一二三亭、ツル茶んと凌ぎを削っていました。浦上方面での飲食調査はすでに終わりキャロルはこの周辺の老舗をあたっていました。やっこ寿司は特別に親友が行ってたので知っていましたが、それ以外ではこの思案橋にはありません。パンの東洋軒がお茶スペースを持っていて、キャロルはよくそこでパンを買いました。最初のツケがマエダンだったことにガックリ。でも思えば妻キャロルもそうですが、ふたりの子供たちにとってはかけがえのない父親なのです。自分は非常識なのでは?と一瞬は思いますが、これ以上母に金銭面で迷惑かけられないというのも実情でした。