面白いニンゲンの欠点として挙がるのが、脱線や私語。ついつい、仕事仲間とおしゃべり。そういう私語が俺には無かった。企業戦士とはそういうものだと胆に銘じたし、オチコボレが冗談を言い合っていたら俺は即かました。速くいけ!!お前は徹夜だぞ!と。こんなに頑張って来た俺に果報はあった。息子達、全員が俺をねぎらうのだ。三男は特に顕著だ。お父さんは世界一のお父さんだ!!って。そして、妻にこう囁いたらしい。もちろん冗談だが、そのコトバが妻を覚醒させた。お母さんの寿命をお父さんにあげてくれない?あいつは泡を吹きそうになってしばらく寝込んだ。可哀相な気もしたが、これ以上きつい冗談はなかったのだ。