ルビー・ウーマン《ロイヤル・ボックス編》〔79〕いよいよロイヤルボックス編も佳境へと突入ですが、一回目のケッコンのときに、キャロルはヨッキちゃんと懇意でした。前夫がやはりヨッキちゃんの面白い要素に気が付いて、なかよしになったんです。その頃のヨッキちゃんは本原の四叉路近くの県営に住んでいました。ママのセンターや、時には新大工の方にも買出しに出掛けたキャロでしたが、最も足を運んだのがこのママのセンター。奥様は看護婦でした。ヨッきちゃんがこの大原麗子さんと梶芽衣子さんをミックスしたような奥さんになる女性を初めて連れて来てみんなに紹介したのがキャロルが中学生時。今は他界されています。タヤは手離しの喜びようで、その女性の鼻も高くて羨望の眼差しを送ったのを覚えています。入院したときに知り会ったというキッカケを聞き、微笑ましいなあと思います。階下に棲む人々も父の妹は、1967年に亡くなり1970年台はケッコンラッシュ。伯母も三菱設計士に嫁ぐからです。キャロルはナリスの訪問販売を10代から経験、その化粧水を奥さんに薦めたりで自宅訪問していたのです。どうしてヨッキちゃんを前夫が気に入ったかといえば、いざというとき頼りになりそうな男、しかもさばける!と。意外なくらいにドライな一面をもち、トヨペットで培ったノウハウを生かすべく、独立して個人で中古車売買を手掛けていたのです。恐らく、請負建築業の前夫とヨッちゃんはお互いの仕事を活性化するために、切磋琢磨を根底に置いていたのだと。ふたりの共通点もありました。両親の愛からは疎遠だった二人・・・。キャロルを真ん中にする奇遇な縁でした。