ルビー・ウーマン《黎明編》〔74〕脇田大佐、どう思うかね?物事すべてを鮮明にして、敵を作るのと、どこかで差し替えて、無難に生きる?いいえ、僕なら容子のようにすべての仔細を出しますね~それはどういう論点で?例えば、容子がもしも新聞記者ならどういったスクープを狙うでしょうか?ああ、そうだな、容子なら食い意地が張っているから一見、食べ物でのスクープのようだが、実際は全く違うような気もする。いいえ、それは違います。容子が論じることがすでにスクープになってしまうんです。それは言えるかもしれんな、なぜ、通常の一般人の生活がそのままスクープになってしまったのか、前の段階があったからだな?そうです、容子幽閉がかつて、新聞社によって行われたから、今の容子が光るんです。そうだったのか、そうすると、どうなるのだ?容子はセカイ中の人々の協力を得て、自身のあるべき仕事をまっとうするのでしょう。あの天と地の映画にも迫る勢いで自分の半生を描くし、同時に、ニッポンの大矛盾も指摘することでしょう。謎の解明だな?いいことばかりではありませんが、容子の父は黄泉の国で、いい位置に付きました。亡くなったときにはレンタカーで運ばれましたが、あのもみじ谷焼却場での11番がききました。つまり、最も端を奪取したということだな?そうです、11というのは、キャロルにとってもこれからの人生を護る数字になるということ、そしてこの父親の黄泉の国での座標位置ですが・・・。もしかして我々よりも高い??申し訳ございません。予期はしていたがそれは謝ることはない、何よりも嬉しい喜ばしいことだ。かたじけのうございます。