ルビー・ウーマン《ロイヤル・ボックス編》〔50〕たった、ひとつの♪を五線のどこに置くかで曲の全体像を変えてしまう働きを持っている?それは音楽的にというよりも、文学的にも同様の経験をキャロはすでに中二のときに。短歌投稿の折、新聞掲載された短歌は一部添削を秦美穂先生が施していた。キャロの短歌群で二番目に好きな歌。キャロの処女作、よみびとしらすに収められている一首。ありがとうと 密かに思う 冬の朝 含めば温かき 母の味噌汁・・・秦先生は、キャロの最初の短歌のどこかを直している。今となってはわからない。なぜなら、新聞を切り抜いて、母に見せたときに、あまりに喜んだ母を見て忘れてしまったと言った方が真実。でもそれからも母が新聞の中身を読むことはありませんでした。番組表で、調べるときに手にとるけど、中身を開く姿は?ついに一度もなかった・・・。母がもしかしたら、キャロの将来を予知して、みずから新聞には近寄らなかったのかも?って今となってはそう思います。新聞は豹変する生き物。そのことを、ニッポン女性の誰よりも知っていた母ではなかったか?と。