ルビー・ウーマン《ジーニアース編》〔32〕キャロが元々、体を鍛え出したのは、あるとんでもない光景を見てからだったのです。それは、夏季大会といって、この矢上周辺地域の慣習的スポーツ競技大会。小学生がポートボール、ドッチボール、中学生でバレーやバスケットなどが催される。そこで、小学生が狩り出されるのが、徒競争リレーなんですが・・・。この際に、キャロが高学年の代表になったんです。もっと速い子は、他の学年の分を走るということで、な、なんと、アンカーに選ばれて・・・。直前に決まってね、それでも、矢上小学校のグラウンドの半周くらいのリードで、バトンもらって、自分でも、イケル!!って思っていたんですが、三人に抜かれて、入賞出来なくって。応援に来ていた父が、怒鳴られていたんです。あんたの娘ののろかけん、チームが負けたばい!!って。頭を下げまくって、父は悲しそうでした。キャロはいたたまれない気持ちで、一晩、悶々と過ごしますが、とにかく体を鍛錬しなくっちゃあって、それが、発火点・・・。12歳でしたね!だから、さらにそこに火を付けたのが、あのサインはVになりますね~♪努力が必ず、報われるっていう法則を、中体連が終わって開催された、地元の夏季バレーボールで体現します。