ルビー・ウーマン《復讐の館編》〔34〕頭が切れる俊英だけでなく、脇田大佐の長男、正昭氏は、サービス精神旺盛でした。伯母とキャロがどうすれば、喜ぶのか?その最高峰に挑んで、待っていてくれました。まず、それより、キャロがびっくりしたのは、ひとつ下の従妹の佳子さん。夏純子さんを彷彿とさせる美貌。クリクリした瞳。インドの女性のラビリンスどころではない。そしてそのお母様。恐らく、五島に伝わる、家庭料理でしょうか、煮物があって、キャロは感動するのです。そのまたお母様にもお会いできました。なるほどな、この上品でそそとしたお母様あっての躾のしっかり行き届いた女系家庭というものの営み・・・。キャロは自分の母が、異生物に思えてきたのです。じ、自分の家庭こそは、戦場の、それこそ傷ついた戦士ばかりが横たわる野営なのだと・・・。