ルビー・ウーマン《復讐の館編》〔16〕キャロは代替案を提示します。今すぐ、キャロだけが、伯母の前に戻る、そして、今日一日、二人で、行動したいってお願いするんだよ!と。彼女は頑固でした。それじゃあ、伯母さんは、ちっとも、困らない、慌てない、悩まない、意味自体が消滅するんだよ。第一、二人行動を、あの口うるさい伯母さんが認めるわけ無い。キャロにもそれは判りました。彼女の気持ちは痛いほど、わかった。じゃあ、容子ちゃんはどうしたいわけ?って。キャロは、サラブレッドの前に、怖気付いていたし、この代替案以外には、考えが無かった。それが正直な処でした。一歳自分が年上。本当なら、ここでの統括力があるべきでしたが、彼女のクールさに、参った感は隠せなかったのです。冒険心を刺激する本領を彼女は持っていて、そのコントローラーを握っていたのです。そして、キャロにあてがうコントローラーも取り出して見せながら、次のようにかましてきたのです。これくらいの、ことで、オタオタするようなら、容子ちゃんの人生そのものが、おぼつかないよね・・・。そこまで言うかあとキャロは思いましたが、説得力がありました。ここは、長崎屈指のサラブレッド乗ってみるか・・・と。