アクアマリン・マン《真春と真秋の間編》〔10〕母親に対する愛情の度合は俺の場合一緒に暮らした時間が少ないゆえに希薄か？と思ったが探し出してからの俺のそれは倍増しで母への愛情は深まったように感じる。同時に責任も感じ初めてなぜ、そういった責任論…

このままでは、競売の措置になりますという内容の手紙が、昨日区画整理事務所から来て、恐らく義父の家はその手続きに入るだろう。矢上神社初詣にマサトを連れて行き、大吉を親子が引く。娘も久しぶりの大吉であいつが四十一番、娘が十一番。最高位にある鳥…

イエローダイヤ・マン《標榜編》〔431〕俺達、コラムニストに出来ることは自分の情報をひけらかすことにはなく、どうすればこの国の未来を正常照準まで底上げしていけるかに重点はあって、情報の坩堝でただ身銭を稼ぐだけの情報屋にはないヒント力が求められ…

サファイア・マン《緻密な男編》〔168〕結婚届けを出すけれど、会社には報告しない、まさかそんな裏ワザが世の中で通るなど想像だにしなかった私こそ世間オンチで、しかし三年も待ったからそこでタイムイズオバーではないはず。母親としての良識も同時に問わ…

ピーパー・ウーマン《ジュエリー・ボックス編》〔95〕あの三無主義が大手を振って出て来たとき、そしてもうひとつ無感動が加わって四無主義が整ったとき、私は格別の思いでいたの。教師たちが尻を叩いても子供達のやる気自体を引き出せないときに、何が最も…